seikatsu

楽しい生活をやっています

町田は日本の東京

眼科の帰り、よろよろと歩いて電車に乗る。初診の病院につきまとう心細さ。長い長い待ち時間。お腹空いたんですけど。
買い物がしたい。なんでもいいからお金を使いたい。

資本主義への疑義やネオリベラリズムに潜む政治的意図への批判だったりそもそも金融経済って虚業なんじゃねえのかよ詐欺師と何がちがうんだよとか、そんなことををピリピリと、滔々と考えて、その気になればランボー怒りの72時間トークライブが出来ますわ!とハッスルしていても、たまにはお金を使いたい。
最寄り駅からほど近い、町田へ向かった。


町田駅には全てがある。

まず手始めに、普段は買わないちょっといいクレンジングクリームをぽんと手に入れてしまった。
ロフトで何かいいものはないかと、麻薬捜査犬のように嗅ぎ回る。
ルミネ、modi、TWINS、一通りのフロアを歩き回り、パトロールが終了したら、満足していた。


以前立ち寄って気に入ったカフェに寄ろうと思ったが、ここから8分掛かる。雨が降っている。雨だなあ…。
気が付いたらとんかつ和光のソファ席に腰掛け、とんかつ御膳を待っていた。

平日昼過ぎの和光は思っていたより静かで、緊張がほどけていく。
隣の席の、お金に余裕のありそうなおばさま二人の会話も心地よい。
ノイズキャンセルイヤホン越しであれば、心地よいと思えた。今日はツイてる日なんだろう。


町田には全てがある。
喧騒も、喧騒に見せかけた隠れ場所も、全てがある。


やってよかった2023:早く寝る

やってよかったことの話です。前回の記事はこちらへどうぞ。


昔は夜更かしもするし、朝は起きるのがとてもつらいし、日中も眠くて仕方がないし、自分は朝に弱いんだ…と思っていました。
ところが、2年前に仕事を辞めた日の翌日、「もう出勤しなくていいのか!」と思って寝た日の朝はなんというか、今までとてもつらかったことが嘘みたいに、自然に起きることが出来ました。そのことにめちゃくちゃ感動しました。エウレーカ!って感じです。

それにしても、そんなに出勤がイヤだったんだ!?ど、どんだけ~~~!IKKOさんにも登場してほしいくらいにビックリ。
よく考えたら休日とか、大好きな友人と会う日の朝は問題なく起きられていたので、朝に弱いんじゃなくて、苦手な予定に弱いということだったんだなあ。


というわけで、毎日スッキリと起きられる日が続きました。
それでも定期的に、夜になるとだんだん落ち込んできて、「このままじゃダメかもしれない、やっぱり仕事を探した方がいいんじゃないか。私なんかがこんなに好きなことばかりやっていていいんだろうか…。今まで作ったものはぜんぜん売れてないし、自営業をするならするでもっと営業とか、宣伝とか広告とか、異業種交流会とか、ポートフォリオを作って送ったりとか、苦手なこともきっちりやらないといけないのに、全然うまくできない。SNSも前向きにできない。書くことがない。やっぱりダメかもしれない…。」という思考で頭がいっぱいになるんですよね。

いま文章にして改めて読んでみると、長々と深刻に考えているけど、一言でいうと「自分はダメだ、ちゃんとしなくては」ってことをずっと考えていたんだな…。

私はどこかで「自分はダメだ、ちゃんとしなくては、じゃないと生きていけない」という言葉を学習してしまったんだと思います。
それを教えたのは誰だったか、少しずつ思い出す毎日です。でも、彼・彼女たちがなぜそう言いたがるのかは、よく分かりません。
本人たちに「どうして”自分はダメだと思わないと生きていけない”と私に伝えるの?」と聞いてみたいけれど、昔の恐ろしい記憶もあって、自分から会いにいきたいとは思わないので、やめておきます。


話が逸れました!
ウワ~~どうしよう!鬱!と悩んでいるうちに、坂口恭平さんが躁鬱大学で「鬱の時はちゃんときちんと語が出てくるけど、反省禁止。躁鬱人は早起きするといいよ」と書いていたことを思い出し、早起きを試してみることにしました。坂口さんは夜9時に寝て、朝4時に起きるそうです。
思い切って私も9時に寝ました。反省禁止、反省するだけソンだよ…と唱えながら。
ラッキーなことに睡眠導入の薬も貰っていたので、なんとか眠ることができ、その夜はちゃんときちんとしないと…という不安から離れられました。


それからというもの、毎日だいたい4時~6時に起きて、9時~10時に寝る生活を続けています。
夜明けの光が綺麗なことにも気付きました。よかったね。
遅くまで出かけたり、友達と長電話をする日もあるけれど、楽しい食事や遊びのときに不安がやってくることはないので、そういった日は夜更かしを楽しんでいます。

やってよかった2023:めちゃめちゃ本を読む

明けましたね!めでたい気分の人もそうでない人もいつも通りの人も、これから面白い一年になりますように。
昨年は個人的にはとても楽しく、そして新しいことにチャレンジした一年でした。
その中でやってよかったなーと思うことを書きとめておきます。
似たようなことをやってみたい人の参考にもなったら嬉しいです。
いくつか紹介したいものがありますが、それぞれ長くなりそうなので、とりあえずたくさん本を読んでよかった!という話をします。


たくさん本を読んでよかったこと:
・新しい知識に触れまくった
・知らないことがこの世にありすぎてヤバかった
・昔好きだったことを思い出せた
・新しい好きなことが見つかった
・本を出す人も、それぞれの主観でものを書いていることが分かった


2023年、人生で一番本をたくさん読みました。
読書記録アプリを見たら、去年の合計冊数が236冊だったので、1か月に15~20冊読んでいたみたいです。
冊数よりも内容とか、理解しているかどうかが大切とか、そういう意見もあると思いますが、「今はとにかく大量に読みたい、もっと読みたい」と強く思ったので、全然分からない、知らない分野でもとりあえず読んでみて、「わー!全然わかんねー!」と叫びながら、わからなさを楽しみました。


知らないことだらけで面白かった本:

すでに知ってることが一つも書かれてなくて衝撃的でした。私はバスについて何も…何も知らない…。
これだけ知らないものを当たり前に、日常的に利用してるってすごい。
ノンステップバスにも様々な技術や工夫が使われているようで、乗車時にノンステップバスの表示を見ると「おお、技術がある…」と思うようになりました。


好きなことを思い出すきっかけになった本:

大人になってすっかり忘れていたけれど、子供の頃は魚という生き物が大好きで、それから魚に限らず生き物のしくみ、なぜこんな姿形をしているのか、どうやって進化したのか、どんな種類の生き物がいるのか、を調べることが楽しかったことを思い出しました。
手に取る本のなかに、魚や生物学についての本が多かったことに気付いたからです。気付けてよかった!


世界の海水魚カタログ 1998 (SEIBIDO MOOK)

Amazonで偶然中古品を偶然見つけて、すぐに注文し、ページを開くと美しい魚たちの海中写真が次々と現れて、懐かしさと嬉しさで涙が出ました。
子供の頃、夢中で読んでいた図鑑です。とても古い本だけど、今でも一番すばらしい図鑑だと思っています。


魚の面白い生態や種類ごとの多様性、それから人間社会との関わりがテーマの本です。
多くのデータや研究結果を交えつつも、感情豊かな語り口が素敵でした。ブックデザインや挿絵もいい!


いま気になっている建築家の本:

本を読むとなったらもっぱら図書館に行くのですが、図書館でつい手に取る、もっと読みたい、知りたいと一番思う分野は建築でした。
父親が建築士をやっていて、実家にあった安藤忠雄の作品集とか、フランク・ロイド・ライトの製図のレプリカとか、そういうものたちが記憶の底の方に残っていて、その光景を追い掛けたかったのかもしれない。
実家との関わりは出来るだけ減らしたいけれど、こういった形で思い出す分には悪くないなと思います。

磯崎新、めちゃめちゃ面白い!
正面から戦わず、後ろから回り込んで問題を投げかけ、読み手を混乱させる、ひっくり返す、今まで当たり前に受け入れてきたものを揺さぶっていく、視界に違和感をもたらす…そういうことをする人が元々たまらなく好きというか、惹かれてしまうので、今は磯崎新に夢中です。
書かれていること自体はめちゃくちゃ難しいし、自分の中に前提知識の積み上げがないので(出てくる人たちのことを調べながら読むと無限に時間が掛かって)大変ですが、それでも頑張って読んでいます。理解したいからやめられないし、理解したぞと思ったらまた煙に巻かれて、もっと考えることに中毒してしまう。それが気持ちよくて仕方ない。


レム・D・コールハースは、自分にとってはUNITED NUDEのデザイナーという認識で、本業は建築家なんだっけ?くらいに思っていたんですが、その認識でいるのは勿体なかったと後悔しました。
日本での仕事についての章が、何というか、乾いた笑いを誘う内容でね…。
これから錯乱のニューヨークも読みたいし、いつか建築物も実際に見てみたい。
日本での仕事もあるみたいですね。なんと福岡に集合住宅(ネクサスワールド レム棟・コールハース棟)として建てられているそうです。お金と空き物件があれば住めるのか…。


予想通り長くなったので、他のやってよかったことはまた後日書きます!
寒いし日が短い毎日ですが、部屋などあったかくしてご自愛していきましょう。


いい椅子が我が家にやってきた

デスクチェアを新調しました。


BSCHというインテリアブランドの椅子です。
Arch Chair / Light Gray – RUGHAUS
デンマークの会社ですが、北欧ナチュラルテイストもありつつ、細身で軽いデザインの商品が多くてとても好きになりました。
Hübsch | Beautiful Danish Home Interior & Design


今まではIKEAの折り畳み椅子をずっと使っていて、たまに腰が痛くなりつつも長年ちょっと我慢しながらやってきました。
でも家に居られる時間が増えたし、人に会う時の服以外にも、自分が嬉しく思うものにお金を使ってもいいんだ!ということも学んで、買い替えを決心しました。

決心してから見つかるまでが大変で、安さを基準にしなくていい、良いものを買おうと思っていてもさすがに10万円以上の椅子を買う気にはなれなかったり(無職が10万の椅子を買うのはだいぶレアな体験な気がするので、それはそれでよかったかもしれない)、木のナチュラルなカラー以外の商品が見つからなかったり…。
5か月くらい探して、ようやくRAGHAUSで見つけた時はかなりテンションが上がりました。


届いた箱が迫力のあるサイズで面白かった。でっかいことはいいことです。


段ボールを開けてみて、この時点でもうかわいい!かわいい~!と小躍りしながら開封作業を勧めました。
緩衝材が巻かれているのが逆にかわいい。


サイズはちょっと大きめですが、脚が細いので圧迫感もなく、他の家具ともうまく馴染んでくれました。
座り心地もいい感じ。もちろん、エルゴノミクスチェアみたいな本気のやつの方が快適さで言ったら上回ると思います。でもいいの、かわいいから…。
今のところ腰がやられる気配もなく、安心しました。
買ってよかった!